高次脳機能障害情報のポータルサイト

高次脳機能障害の症状
高次脳機能障害とは?
リハビリ
高次脳機能障害に関する諸手続
注意障害
①全般性注意障害
 全般性注意障害とは注意機能が全般的に低下する場合をいい、注意の持続・維持が困難になります。言語・記 憶・思考等への統制が低下し、会話や思考が断片的でまとまらなくなり、また行動に一貫性がなくなります。また、記憶や判断の誤りが生じ、錯覚や幻覚などを 伴うこともあるようです。
具体的な症状
周囲の状況の理解が困難になり、問いかけに対して適切に答えられなかったり、自分の症状を適切に答えられなかったりすることもあります。課題を行わせると 最初はできても 15 分と集中力が持たないなどの症状がみられます。

発症
注意機能に関連する神経回路網が損傷すると全般性注意障害が発症する可能性があります。右側大脳半球の前頭前野や頭頂葉領域の損傷後に発症することが多 いようです。
②容量性注意障害
 容量性注意障害では,一度に処理できる情報量が低下します.そのために低下し
た処理容量内に収まるくらいの少ない情報量であればうまく処理できますが、情報の処理
効率が悪くなり,同時に複数のことを処理するのが困難になります.
容量性注意障害では、日常生活において短い会話は理解できても、長い会話になると理解がしづらくなったり、混乱したりします。桁数の少ない暗算は可能で すが、桁数が多くなるとできなくなります。作業をする際、ひとつなら問題なくこなせても、複数を同時にしなければならなくなると、途端にできなくなり、ミ スが増えます。

発症

容量性注意障害は大脳皮質の散在性・びまん性損傷や皮質下損傷による大脳の全般的な機能不全により生じます。また前頭前野の損傷により現 れる場合もあります。
③持続性注意障害
 持続性注意障害では、注意を持続的に集中することが困難になります。障害が軽度の場
合には、比較的短時間の集中は可能ではあるものの長時間にわたり注意を集中し続けることはできなくなります。
 具体的には、課題や仕事などの効率を一定の状態に保てなくなります。たとえば、新聞や本を読み続けられず、読み飛ばしてしまうことが多く見られます。会 話をしていても内容は一貫性がなくあちこちに飛んで脈力がなかったり、また話し相手の会話内容の理解が断片的であったりします。
また特徴的な症状として、運動障害がないにもかかわらず、口を開け続けたり声を出し続けたりするなどの単純な運動や動作を持続してできなくなります。これ は運動や動作の維持に対する注意が続かないことにより起こります。

発症
 持続性注意障害は、大脳皮質全般の損傷や皮質下損傷によって生じます。特に右側大
脳半球損傷後に持続性注意障害が多くみられます。
④選択性注意障害
 選択性注意障害とは、関係のない刺激に対して注意を奪われやすくなり、目的をもった注意の方向づけが困難になる 状態をいいます。
 日常生活では、対象外からの刺激に注意が奪われやすくなります。
仕事や作業をしているときも、他で物音や話し声が聞こえるとそちらに注意がそれ、落ち着きがなくなり作業に支障をきたします。
 また、様々な事象から必要な対象を選択することが困難になり、多くのものの中から必要なものを選び出すこと、たとえば本などから必要な部分を探し出すこ とがうまくできなくなったりします。ほかの音や話し声が周囲にあるところでは、相手の会話を選択して聞き取ることが難しく会話を理解しにくくなったりしま す。

高次脳機能障害の症状 メニュー一覧
交通事故での受傷の場合
患者・家族のひろば
高次脳機能障害ネットワーク
都道府県別情報
制作・運営
このページの先頭へ