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混浴温泉の達人

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「こんち」は一人での入浴は難しいですね。我が家の風呂でも大変なのですから、いわんや温泉に一人で入るのはかなりの冒険と言わねばなりません。

しかし、私達の暮らす東北は有数の温泉地でもあります。「こんち」には病気療養もかねて、ゆっくりと温泉に入れてやりたいのが人情というものです。
まさかAKOが女湯にも行けないので、当初は男湯に「こんち」と一緒に入ったりしたもんです。それはそれで楽しい時もありました、、、。

でも、最近は時代が変わって男湯からでも苦情が出ますね。そうなると施設側からも「当局のお達しが、、、、」などと言われて具合が悪い、、、。
自然に「混浴のある温泉施設」を探すことになるわけで、介護して8年もたつと、ずいぶんあちこちの混浴温泉を経験しました。

最初は混浴というと「恥ずかしい!」「気後れする!」「目のやり場がない」などと遠慮がちだったんです。
でもある日、青森県の八甲田山中にある「酸ヶ湯温泉」に入った時のこと、その温泉から「混浴の達人」になれる技を伝授されました。

なんと浴槽に堂々と掲げてあるその「混浴の心得三か条」とは、、、
1、見ない     2、見せない    3、騒がない
をマスターできれば、堂々と混浴温泉を楽しめる、、、のだそうです。

まあ、衆生の代表でもあるAKOのことですから、とてもすぐに守れる心得でもないのですが、「こんち」のために?「混浴の心得三か条」を努力実践することにしたわけです。

それからというもの、混浴温泉にはたくさんでかけました。

青森県深浦町の「不老ふ死温泉」では、黄金色の温泉に二人で浸かりながら、雄大な日本海の夕日を眺めました。

宮城県大崎市にある「鬼首温泉」では、流れ出る温泉の川底をスコップで掘って入るのです。体が入るぐらい掘るのにはすごい苦労をしましたが、二人で掘ったその後の川の温泉は最高の気分でした。

秋田県湯沢市にある泥湯温泉近くの「川原毛地獄」では、大きな川の滝つぼが温泉になっていて、二人して紅葉の中に溶け込むような気分で温泉に浸かりました。

また、青森県の「恐山」では、ご先祖の霊と一緒に温泉に入りましたし、秋田県の玉川温泉郷にある「鶴の湯温泉」では、外国人夫婦と裸の付き合いになりました。

岩手県の「夏油温泉」では真っ暗な岩谷洞の温泉で、誰が誰やらわからずみんな一緒に手をつないで入りました。

それから、福島県の姥湯温泉の露天風呂では、あまりに壮大な自然に圧倒されて、みんな裸なのを忘れて呆然としていました。

考えてみれば、「こんち」の病気のおかげでずいぶん楽しい温泉の旅をしてきました。
周囲から見れば「おかしな連れ合いの珍道中」のように見えるかもしれませんが、本人達はいたって真面目だし、何より楽しければそれでいいのです。

そして、たくさんの混浴友達が増えましたね。今でもメールのやりとりをして誘い合う仲間もできました。
なにより自然の温泉は体も心も癒してくれます。

これからも「混浴の心得三か条」を実践しながら、良い混浴温泉を探して旅をするつもりですから、「こんち」ともどもよろしくお願いします。

追伸
「混浴の心得三か条」はなかなか実践できないものです。努力!努力!


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