高次脳機能障害のひとつとされ、交通事故で脳に損傷を受けた場合にも発症することがあります。
集中力が低下し、仕事や勉強を長く続けることが困難になったり、
外見的にもぼんやりすることが多くなったり、
周囲が呼びかけても返事をしないなどの変化が見られます。
また、同時に2つ以上のことが出来ない、考えられないなどの症状も見られます。
症状によって、以下の4種類の注意障害に分類されます。
高次脳機能障害のひとつとされ、交通事故で脳に損傷を受けた場合にも発症することがあります。
集中力が低下し、仕事や勉強を長く続けることが困難になったり、
外見的にもぼんやりすることが多くなったり、
周囲が呼びかけても返事をしないなどの変化が見られます。
また、同時に2つ以上のことが出来ない、考えられないなどの症状も見られます。
症状によって、以下の4種類の注意障害に分類されます。
注意障害の症状と原因
全般性注意障害
全般性注意障害とは注意機能が全般的に低下する場合をいい、
注意の持続・維持が困難になります。
言語・記憶・思考等への統制が低下し、会話や思考が断片的でまとまらなくなり、
また行動に一貫性がなくなります。
また、記憶や判断の誤りが生じ、錯覚や幻覚などを伴うこともあるようです。
日常生活における具体的な症状
注意機能に関連する神経回路網が損傷すると全般性注意障害が発症する可能性があります。
右側大脳半球の前頭前野や頭頂葉領域の損傷後に発症することが多いようです。
容量性注意障害
容量性注意障害では、一度に処理できる情報量が低下します。
そのために低下した処理容量内に収まるくらいの
少ない情報量であればうまく処理できますが、
情報の処理効率が悪くなり、同時に複数のことを処理するのが困難になります。
容量性注意障害では、日常生活において短い会話は理解できても、
長い会話になると理解がしづらくなったり、混乱したりします。
桁数の少ない暗算は可能ですが、桁数が多くなるとできなくなります。
作業をする際、ひとつなら問題なくこなせても、
複数を同時にしなければならなくなると、
途端にできなくなり、ミスが増えます。
日常生活における具体的な症状
容量性注意障害は大脳皮質の散在性・びまん性損傷や皮質下損傷による
大脳の全般的な機能不全により生じます。また前頭前野の損傷により現れる場合もあります。
持続性注意障害
持続性注意障害では、注意を持続的に集中することが困難になります。
障害が軽度の場合には、比較的短時間の集中は可能ではあるものの、
長時間にわたり注意を集中し続けることはできなくなります。
具体的には、課題や仕事などの効率を一定の状態に保てなくなります。
また特徴的な症状として、運動障害がないにもかかわらず、
口を開け続けたり、声を出し続けたりする、などの
単純な運動や動作を持続してできなくなります。
これは運動や動作の維持に対する注意が続かないことにより起こります。
日常生活における具体的な症状
持続性注意障害は、大脳皮質全般の損傷や皮質下損傷によって生じます。
特に右側大脳半球損傷後に持続性注意障害が多くみられます。
選択性注意障害
選択性注意障害とは、関係のない刺激に対して注意を奪われやすくなり、
目的をもった注意の方向づけが困難になる状態をいいます。
日常生活では、対象外からの刺激に注意が奪われやすくなります。
仕事や作業をしているときも、他で物音や話し声が聞こえるとそちらに注意がそれ、
落ち着きがなくなり作業に支障をきたします。
また、様々な事象から必要な対象を選択することが困難になり、
多くのものの中から必要なものを選び出すこと、
たとえば本などから必要な部分を探し出すことがうまくできなくなったりします。
ほかの音や話し声が周囲にあるところでは、
相手の会話を選択して聞き取ることが難しく会話を理解しにくくなったりします。
日常生活における具体的な症状